wasuremono60のブログ

突然ブログをはじめました

不要不急

 今日は、退職後の生活設計についてのセミナーに参加予定でしたが、欠席の連絡をしました。
 不要不急に当たるかどうかはわかりませんが、無理をすることもないでしょうし。主催者の方から、資料は送ると言ってもらえました。
 第5波といわれているコロナ禍ですが、ピークは過ぎたのでしょうか。これから来るのでしょうか。


 一昨日の深夜の「朝まで生テレビ」というテレビ番組で、三浦瑠麗という政治学者が、もうピークアウトしたから、学校を休みにする必要はないと言っていました。また、 片山さつきという議員は、子供は家庭での感染が主だから、むしろ学校は大丈夫という趣旨のことも言っていました。
 私はたまたま20分ほど、その番組を途中から見て、みんないい加減なことばかり言うなあと思い、消しました。
 専門は政治なのに、主観的に感染症の推移に判断を下しちゃっていいんですか。家庭での感染が主って、夏休みなんだからあたりまえじゃないですか。これから学校はじまるのにどうするって、話でしょ。深夜とはいえ、二人はずいぶんと長い時間自説を語っていました。一言コメントではありません。視聴率はどれくらいか知りませんが、公共の電波を使ってです。せめて議論するなら、もう少しまともにやればいいのに。


  この番組は、かつてはいい加減な持論を参加者が語る番組でした。議論の中身ではなく、相手をいかに説き伏せるかを見せるショウでした。それぞれの参加者のパーソナリティは個性的で、中身はともかく相手の話を遮ったり、罵ったりいってみれば議論のプロレスショウでした。


 参加者も、様々な分野から選ばれたツワモノでした。入れ替わり立ち代わり、登場します。それでも番組内で、淘汰される人と残る人に選別され、次第に参加者の布陣が、なんとなく固定化していきました。
 右派の代表が、舛添要一・小林よしのり・西部邁・渡部昇一・猪瀬直樹といった面々。
 左派の代表が、大島渚・野坂昭如・小田実・田岡俊次・辻元清美といった面々。
舛添も猪瀬も辻元も、まだ政治家になる前でした。 
 司会者の田原総一朗も、結論を導く気などさらさらなく、海千山千のキャラクタの激突をいかに盛り上げるかに徹していました。しかしいつしか個性的なパーソナリティはいなくなりました。まじめな議論の場となり、すっかり番組としての魅力はなくなりました。


 にもかかわらず司会者は昔のままに、自らが暴れ馬となって、唐突に進行します。参加者たちはむしろ馬車の御者であり、この無分別な司会者を、どうやって手なづけながら進行させていくかに注力します。
 しかし多くの場合はグダグダの司会に飲み込まれ、議論の盛り上がりはありません。明らかに番組の生命は、終焉しました。


 テレビ番組だけでなく、反対意見を互いに交わす場が、なくなりました。互いに自説を一方的に語るだけです。そして相手を一方的にやり込める。
 ではどこで意見を交わせばいいのか? SNSは、そもそも交わす場にふさわしくない。
 2極化があたりまえのようになっていくのだろうか。