wasuremono60のブログ

突然ブログをはじめました

菅首相退陣

 突然のニュースが飛び込んできた。
 つい先日までやる気満々だった人が、なぜ急にやる気を失ったかは、興味深いところだが、自分なりにこの首相がやってきたことをまとめておく。


 功績
 ①地球温暖化対策(2050年までに温暖化ガス0)
 ②携帯電話料金の値下げ
 ③コロナ対策(ワクチンの推進)
 ④規制改革(行政の申請書類押印廃止)
 ⑤デジタル庁設置
 ⑥オリ・パラ開催
 ⑦不妊治療の保険適用


 失敗
 ①GOTOトラベル強行→感染者増
 ②オリ・パラ強行
 ③学術会議任命拒否
 ④ワクチン摂取率の低さ(欧米比)
 ⑤カーボンニュートラルへの経済界からの批判


 公平にこうして並べてみると、1年間の短い間に、いろいろとやっていたことがわかる。だが、国民が求めていたのは「コロナ対策」だった。人気のあった前首相が、オリンピックを目標にしていたにもかかわらず途中で投げ出したのは、「コロナ対策」が国民から失望されたからであった。それだけ「コロナ対策」への期待は大きく、また難しい状況だった。


 残念ながら、「コロナ対策」を明らかに軽視していた。経済優先が、誰の目にも明らかだった。ブレーンがどうとか、そういう問題ではない。健康とか命とか言う人は未熟で、経済とか外交とかいう人が成熟していると、世の中では勘違いしている人が多い。青年期に「経済・外交等など」言ってた人も、円熟してくると「命・健康」に勝ることはないと知るのだ。「命・健康」あっての「経済」と悟るのだ。この人は、未熟な人なのか。


 1年前、突然表舞台に登場した。誰も予想していなかった。支持率は歴代3位と悪くない。しかし1年が限界だった。ちなみにほぼ1年で、たいていの首相は辞任する。小泉と安倍だけが例外。ということはフツーの首相ということか。


 個人的な感想。今の時代、こんなに話がヘタな人はいない。ご自身もわかっているから、人前に出ない。首相どころか、よく政治家になれたと思う。中身はないのに、口だけは上手い政治家が多い中、珍しい人だ。別に褒めていない。現代の政治家にとって、説明は必須なので、なってはいけない人がなってしまったと言わざるを得ない。愚弄しているわけではない。政治家になるためには、弁論の訓練をしてきなさい、という話だ。


 口下手だからというわけではないだろうが、どうやらこの人は、人事で人を動かすらしい。論功行賞とは、「その功績の程度に応じた見返りを与える」ということで、人事を脅しの道具に使うことではない。安倍政権時代の役人しかり、学術会議の人事しかり。「忖度」が流行語大賞になったと同時に、日本人は厚顔無恥になった。忖度することに、ためらいがない国民になった。恥ずかしいことと、思わなくなってしまった。安倍政権の官房長官として、あるいは首相として、この人の最大の遺産はこのことかもしれない。もちろん負の遺産である。