wasuremono60のブログ

突然ブログをはじめました

えんとつ町のプペル・・・大いなる謎について

 「えんとつ町のプぺル」をAmazonで視聴しました。絵本は未見ですが、絵がとても素敵でした。絵だけでも、とても素晴らしいと思いました。日本アカデミー賞(優秀アニメーション作品賞)を受賞していますが、評価はファンとアンチで、二分されているようです。さて私の感想ですが、ストーリーに大きなクエスチョンがつきました。


 煙突が林立する町での、ごみから生まれたゴミ人間「プペル」と、煙突掃除をしているルビッチ少年が主人公です。町は煙で覆われていて、煙の外は見えません。町の人は、星の存在を否定しますが、ルビッチは、煙の外には星空があると信じていました。なぜなら死んだルビッチのお父さんが、周囲から嘘つき呼ばわりされても、星を信じてたからです。ルビッチはプペルと一緒に煙を吹き飛ばし、ついに星を見つけます。・・・このあたりの設定に、問題はありません。


 そもそも「えんとつ町」を作った目的は、お金に支配されないために、「中央銀行」なる組織から身を隠すためだったのです。「えんとつ町」は、そういう理想のために作られた場所だったのです。ですから煙がなくなれば、中央銀行に見つかり、人間がお金に支配されていたかつてのようになってしまうのです。つまりプペルは、とんでもないことをしでかしたのです。このストーリー、何かの間違いじゃないですか? これは物語の根幹です。「えんとつ町」成立の起源です。例えばベタですが、「理想のもとに作られたえんとつ町が、今は理想とはかけ離れている」という場面を作れば、私の疑問は生まれませんでした。


 見落としがあるのではと思い、ネットで探してみたのですが、答えが見つかりません。といいますか、称賛する方々が、この件をスルーしているのはなぜでしょうか。一方批判派も、「作者が嫌い」に始まり、「ルビッチは何もしていない」とか「登場人物が成長していない」といった論点にばかりこだわります。アカデミー賞の審査員は、どう考えたのでしょうか?